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振袖は何歳まで着てよいのか/未婚と既婚と年齢、振袖と留袖 [ マナー]

◆振袖と留袖



着物の中で最も華やかで美しい振袖は、一般的には「若い(未婚の)女性が着るもの」と考えている方も多いようです。一方、女性の結婚年齢が上昇した現代では、30歳以降の未婚女性が、友人の結婚式やお茶席などに振袖で出席されるケースもあり、話題になることがあります。

では、この振袖、いつ頃まで着てもOKなのでしょうか。

 

【参考書籍】
きもの文化検定公式教本



(1)既婚者でも振袖を着ても良いのか

もともと、日本の着物の袖には、深い意味が込められていたようです。

例えば、和歌などでも「袖(たもと)を濡らす」などのように用いられていますし、「若い女性は袖を振って男性を誘った」とも「女性は袖の振り方で男性の求愛に返答した」とも言われているようです。(諸説あります)

そして、結婚した女性は袖を振る必要もなくなるため、袖を留めて(袖を短くして)留袖を着たのだそうです。



もっとも、話題にもなりましたが、皇太子妃(雅子様)や秋篠宮妃(紀子様)は、ご結婚後も振袖をお召しになっていたことがあります。また、大人気だったNHKドラマ「篤姫」でも、篤姫は結婚後も振袖を着ていましたね。

「どういうこと?」と感じられた方も少なくなかったようですが、そもそも着物には「ルール」というものがなく、あくまで慣習などにより受け継がれてきたこともあるので、それらは「結婚後も子供がいない若い女性なら、振袖を着ても良い」などの考えに基づいてのことのようです。

そこで、既婚者であっても、結婚しても少し間ならば(年齢や場にもよりますが)、振袖を着てもOKかもしれません。




(2)何歳まで振袖を着て良いのか

「若い(未婚の)女性が着るもの」と考えられていることが多い振袖ですが、この「若い女性」とは何歳までを指すのかが明らかではありません。そこで、仮に「結婚していなければ振袖でOK」と考えるのなら、30歳でも40歳でもOKということになります。

しかし、それなりの年齢の女性が振袖を着ることについて、違和感を感じる年配の方は少なくないでしょう。

つまり、「若い女性」という言葉には、「振袖は、20代くらいまで」という意味合いがあるように感じます。


けれども、着物は慣習やしきたりで受け継がれているものであり、例えば、一律に「29歳ならOKで、30歳ならNG」というルールがあるわけではありません。


そこで、もしも「振袖を着ても良いかどうか」を迷う場合は、自分の年齢だけでなく、「どういう人達が同席し、どのように思われるか」なども少し考慮して選択すると良いように思います。


時代とともに考え方やマナーは変化していくので、今後、このような「振袖は、20代くらいまで」という感覚も変化するかもしれませんね。

 

【参考書籍】 

 

知識ゼロからの着物と暮らす入門






◆江戸時代の話

現代と比べて江戸時代頃は、女性が結婚すると、外見で判別しやすかったようです。


(1)お歯黒
酢酸に鉄を溶かした茶褐色の溶液を、歯に付着させて歯を黒くするものです。完全に定着するわけではないので、少なくとも数日おきには染め直しをする必要があったようです。なお、お歯黒は、虫歯予防などに高い効果があるそうです。
※1870年 お歯黒禁止令

(2)引眉
眉を剃リ落としたり眉を抜いた後、もともとの眉を薄い墨でなぞったりしたようです。
なお、18~20歳以上の未婚女性も、引眉することがあったようです。


(3)留袖
振袖を留袖にしていたようです。留袖の方が家事が行ないやすいということも、理由だったようです。もっとも、振袖は、20歳前頃から着なかったようなので、留袖を着ていても既婚とは限らなかったようです。

 

 

 

【参考書籍】 

大正ロマン着物女子服装帖―ポニア式コーディネート術








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